生きる喜び再発見

goro3582004-12-11

6月にウトロのホテル北こぶしに泊まりに行った。
とても落ち着く宿で、屋上露天風呂もあり最高だった。
食事を終えて、ぷらりとロビー奥のギャラリーをのぞいてみた。
ヒグマの写真展を見た後に、水彩画を展示している一室に足を踏み入れた。
繊細な筆遣いで花や小動物が丁寧に描かれていて、感心して見ていると作者のプロフィールがあった。
「阿部俊明さん(54才)平成7年、交通事故から首から下の全身が麻痺になる。口に絵筆をくわえて描いた絵です・・・・・」
そんな状態でこんな素晴らしい絵が描けるものなのか!
絵にはそれぞれ日記風の詩が書かれていて、それがまたイイ味を出していた。
■阿部さんのホームページ■
http://www.marimo.or.jp/~midori/toshiaki.html
〜我が家の庭にこんなにたくさんの小鳥がやって来てくれること、花が咲いてくれることの喜びを 私は知らないまま 死んでしまうところでした〜
素晴らしい詩だ。
僕が阿部さんの絵で大好きなのは、花や木の枝にあるキズがそのまま描かれているところだ。
花のしおれた部分、枯れた部分、枝に付いたコケがリアリティを強調している。
人間の不完全さまでも優しく包まれているようでホッとする。
NHKで特集番組があったらしい。
再放送か第二弾を期待する。