LET THEM KNOW IT’S CHRISTMAS

goro3582004-12-24

何かとにぎやかなクリスマスがやってきた。
街頭ではお決まりのクリスマスソングがかかりっ放しでウンザリ。
WHAM!、井上陽水、BAND AID・・・。
今年はBAND AIDの第二弾が結成したらしくて、Let Them Know It's Christmasなんてコーラスが耳についた。「BAND AID」は1984年、エチオピア救済目的で行われたチャリティープロジェクトで、クイーンやマドンナ、スティング、U2など大物スターが参加した。
後日談によると、このチャリティープロジェクトの主旨を深く理解していないアーティストが多く、歌う順番や、立ち位置等で揉める事があり、発起人のボブ・ゲルドフはキレる寸前だったとか。これだけスターを集めたら収集がつかなくなるわな、そりゃ。他にも、せっかく集まった莫大な収益金が、エチオピアに送られたものの、本当に貧しき人々に渡る事なく、一部の権力者が潤うだけになったのだそうだ。
よくある話だ。
エチオピアキリスト教イスラム教が半数ずつという国で、イスラム教徒にとって12月25日はクリスマスとはまったく関係がない普通の日だ。そんな人たちにクリスマスの素晴らしさを知らせたいようなのだが、どだい無理な話。
それから20周年を迎えた2004年、今度はスーダン救済のために、再び立ち上がったプロジェクトがBAND AID20。ミッジ・ユーロが作曲したとかで聴いてみたい気もするが、やめておく。
スーダンの宗教はスンニ派を中心とするイスラムが75%。南部黒人を中心にアニミズムなどの伝統宗教 が15%で、キリスト教 はたったの10%。
スーダン国民のたった10%にクリスマスを届けたいらしい。
キリスト教徒は自己主張が強くて押し付けがましくて嫌なんだよなぁ。
釧路も街はクリスマス一色になってわざとらしい装飾があちこちに施されている。
世界で最も自殺者が多いのは毎年、このクリスマスだなんて、シャレにならない。
先日、医学博士の畠山和幸さんと話をしていて、「世間に伝えたいことはたくさんあるけど本は書きたくない」というので不思議に思った。なんでも釈迦もイエスマホメット孔子も偉大な人というのは書物を残していないのだと。確かに釈迦だって般若心経以外は残さないように言っていたらしいし、イエスも弟子が書いたのが新約聖書で、孔子も師曰くの文章しかない。
畠山さんが冗談で言ったのだが、書物などの形で伝えると人はそれに依存してしまうのが危険なのだ。偶像は作るべきではないのもよく分かる。
エス様は呆れていることだろう。イエスの言葉をどう解釈するかで各宗派が分裂ばかりしている。
お釈迦様の教えでも仏教各宗派が分裂、イスラムでもスンニ派シーア派が対立している。
宗教にすがる人たちの心はとてもあやういのではないだろうか。
信仰心は大事だが、宗教は漢字で「宇宙を示す教え」と書くとおり、宇宙と人間存在の意義をとらえることができなければ無意味だ。
キリスト原理主義者は火星まで行って人面岩を核爆弾で破壊しているとか。
宗教教義のためにそこまでやるか・・・。