畠山博士の講演まとめ

goro3582004-12-26

12月18日に畠山博士を招いてセミナーを開催した。
空港で出迎えると初対面とは思えないほど親しげで安心した。
と、いうことで難しいセミナーから、畠山博士の人となりが伝わる講演会に変わった次第。
■畠山和幸医学博士 プロフィール■
北九州市生まれ。山口大学医学部卒業、京都大学大学院にて生化学、分子生物学を学ぶ。
大阪医科大学で助手を務めた後、1994年にニューヨークのコーネル大学医学部で客員助教授をしたのち、ピッツバーグ大学に移り、外科学教室で以後10年間研究室を持つ。
現在は準教授として研究を続けながら、2004年1月からアメリカ・ボストンに本社があるバイオテクノロジー製薬会社ジェンザイム社の東京オフィスのメディカルディレクターを兼務。
■講演から抜粋■
山口大学から、京都大学コーネル大学ピッツバーグ大学と、20年間にわたって
酵素を研究してきた。体内には約2万2千種類のタンパク質があり、その大半が酵素だといわれています。その内の1つの酵素を20年研究しても、全容の1%も分かったかどうかというくらい実態は複雑多岐で神秘でもある。自然の仕組みがいかに偉大で完璧かを思い知らされている。
ご飯でも、でんぷん自体は甘くないのに、口内咀嚼による加温と唾液酵素アミラーゼによる分解によって、糖に変化して甘くなる。
酵素は体内で分解、吸収、代謝、再合成、崩壊などの働きをする。
食物が体内に取り入れられた時に酵素がどう働くかを知って、そして食物が体に与える影響の大きさと、食べ物を選ぶことの重要さを知った。
2年前にアメリカでマクロビオティックセミナーに参加して、体調が驚くほど変化して、人生までもが変わった思いだ。マクロビオティックは、玄米食やオーガニックなどに象徴されるように、伝統的日本食の知恵をベースにした食事法で、アメリカではマクロビオティック実践者が200万人以上いて、日本よりもポピュラーだ。ミソやトーフなどの単語が通用している。
玄米ご飯と豆、野菜、海草が中心の食生活に切り換えたら、68キロの体重が55キロになって絶好調になって、頭がさえて直感が多く得られるようになった。
実際、ガンなどの病気を治すためにマクロビオティックを実践している人が多い。
玄米には、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれていて栄養価が高く、理想的なバランス食品だ。これでサプリメントはまったく不要なのだ。
現代栄養学が勧めている肉や卵、牛乳などは全然必要がないくらい、和食は完全食だ。
最近ではタンパク質といえば、肉か大豆にしか含まれていないと誤った認識が広まっているようだ。生命にはタンパク質が不可欠で、当然、食物にはすべてタンパク質が含まれている。野菜にはタンパク質が少ないという認識のせいで、プロテインなどのサプリメントを過剰に取り入れている傾向を残念に思う。
糖、コレステロール、塩は人間にとって大切で、体内で巧妙な仕組みがはたらいて一定のバランスを保っている。
そこに「アミノ酸どーん」なんて不自然なくらい大量なアミノ酸(濃縮された単一物質)が摂取されると人体には大変な負担が生じる。
固形食物なら咀嚼などの分解工程があって時間に余裕があるが、液体ドリンクで摂取すると酵素の働きが追いつかないくらい高スピードで血液中に吸収されてしまう。
マクロビオティックを学ぶと、玄米と和食、そして自然食の素晴らしさが分かり、それによってサプリメント食品添加物、肉食の危険性がよく分かる。
======================================================================================
当初は、肉や牛乳などの人間にとっての異たんぱくを摂取した時に体が受けるダメージを説明して、食べ物を選ぶことの重要さをズバッと話す予定だったのが、参加者との距離が近いなどの会場の雰囲気から、参加者皆さんとの対話形式に変えて話を進めて下さった。
お陰さまで受け入れやすく親しめるものとして、マクロビオティックを受け取ってくれたと思っている。