天然の父・(乳じゃないよ)

goro3582005-04-20

僕は父にそっくりらしい。
中学まで丸い顔をして母似だったのだが、高校生になって顔を細長くした途端に父似になってしまった。
父はタバコと酒が多くて、40代で死ぬと世間一般から思(願?)われていた。
不健康だったからいつもムスっとして、僕にはイヤ〜な親父だった。
それが意地で生き延び、定年の5年前のこと、不健康狂想曲のフィナーレにさしかかっていたある日、丹羽靭負博士の講演会ビデオを父に見せた。
何と珍しいことに父は素直に最後まで真剣に講演に聞き入り、禁煙と断酒を宣言したのだ。
そして丹羽博士のSOD食品を毎日真面目に食べ始めた。
それからというもの、驚異の決意の固さで摂生し、日に日に健康を取り戻して行った。
ちょうどその頃、それまで父は血液型がA型だと思われていたのが、実はAB型であることが判明した。長男が札幌に行っているので、同居の3人全員がAB型であることになった。
☆ちなみにAB型同士の夫婦からAB型の子が生まれる確立は非常に少ないらしい。☆
そんなこんなで父は実はひょうきんだったことも判明して行く。
① 僕が会社の同僚(こいつもAB型)とワカサギ釣りに行った翌日、その同僚は味をしめて一人で釣りに出かけた。一方、父は僕が楽しい思いをしたのにつられ、同じく翌日、一人で釣りに出かけた。同僚は釣り場で気になる人を見かけた。つかつかと歩み寄り彼は見ず知らずのオヤジに「おじさん、○○っていうっしょ!?」と声をかけたのだ。それくらい僕と父が似ているらしい。
② 僕が街で酒を飲んで深夜、タクシーに乗って家に向かった。家に近づき、「そこを右ね」「次を曲がってね」と言っていると、運転手さんは「それであの白い家でしょ?」と言った。驚いて酔いが醒めて「なんで知ってるの?」と聞くと運転手さん。「30分前にあんたとそっくりな人をここに送り届けたよ。あんたの父さんだろ。」
③ ビール会を開催したとき、父が友人を連れて参加した。僕はそのおじさんに挨拶して話していた。酔ってきて冗談を口にした時、おじさんが感心して言った。「いやぁ、息子さんったら○○さんと同じ冗談言うんだな。さすが親子だわい!」 
 - - などなど、いろんなエピソードがある。
僕も父も真面目な顔をして冗談を口にするので、多くの人は笑ってイイものか、はたまた冗談ではないのか、と反応に困るようだ。
先日、僕の部屋のカーペットを取り替えた。僕の部屋は文化遺産級に貴重なので?片付けず、手付かずの自然放置状態なのだ。そんな部屋の模様替えは実に大仕事になった。ヒィコラと古いカーペットを外に搬出して汗をぬぐっていると、ご近所さんが通りかかって父と挨拶した。
父:「ウチの馬鹿息子は部屋を片付けることを知らん。模様替えは大変だったよ。」
ご近所さん:「ハッハッハ。ウチも似たようなもんですよ。息子の部屋なんかヒドイ有り様だ。掃除しろって言っても言うことを聞かないよ。」
父:(真顔で)「あぁ??何だそれ?あんた子供に一体どんなしつけしてるんだ?」
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ご近所さんは本当に恥ずかしそうに去っていったそうな。
「ほんの冗談のつもりで言ったんだけどなぁ・・・。」父談。