巡礼の旅その2・2日目

10月8日は朝、名古屋を出て、竹生島にお参りに行く日と決めていました。
問題は、交通手段です。
琵琶湖に浮かぶ竹生島には、主に4つのフェリー航路があります。
彦根、長浜、梅崎、マキノの4ヶ所からフェリー便があり、それぞれ所要時間も金額も違います。
どこから発着すると、観光のしがいがあるか、美味いもんが食えるか、温泉はどこがイイか、などアレコレとネットで調べている内に1時間が経過していました。
それは旅に出る1週間前のことです。
さっぱりイイ案が浮かばず、嫌気がさしてしまい、テキトーに「長浜でいいや」で観念しました。
気分転換に、とテレビをつけたらちょうどナイナイの岡村クンが出演していました。
 〜 琵琶湖の竹生島にお参りに行く旅に出ます。長浜からフェリーに乗って・・・ 〜
えぇぇぇぇっ!?
その番組で、まるで僕にこういう経路で行って、ここでこうお参りして、こんな土産を買って来なさい、と教えてくれたかのようです。
こんな偶然ってあるんですね。
翌日、竹生島で落ち合いましょうと約束していた札幌の武田さんに電話をしました。
予定打ち合わせではなく、失礼な話、僕からの一方的な旅程通達でしかありません。
「僕は10月8日に長浜から朝9時のフェリーで竹生島に行くことになりました」と言うと、待っていたかのように、武田さんは「私も8日の9時、長浜から。ピッタリ一緒だね。」と。
ガクガクブルブル。

さて8日は早起きして、名古屋駅から新幹線に乗って米原、そして乗換えで長浜へ行きます。
名古屋はやっぱり中日ドラゴンズのカラーが目に付きます。
古代日本にナーガ(龍神)信仰が入ってきた地で、ナーガの音が残ってナーガヤ、ナゴヤになったという説を聞いていたのですが、ドラゴンズとして竜を祭り上げている様子を目の当たりにして、確信を持ちました。
乗り込んだハズの新幹線ですが、妙に各駅停車をします。
ハイ、見事、特急列車に乗り間違えました。
武田さんに遅刻すると電話すると、ご親切にも、長浜で待っていてくれると言ってくれました。
フェリーを1本遅らせて、竹生島に上陸。
テレビで見た通りにお参りして回り、物知りの武田さんにいろいろと教えてもらって、有意義な巡礼の旅を楽しむことができました。
竹生島(チクブシマ)は、もともとは「神を斎【いつ】く島」の呼び名だったそうです。
さらに、竹生島神社では龍を祀っていました。龍神は水と天候を司ると言います。
過去に空海だったか?がお参りに来たときには、歓喜の雨を降らせたそうです。
今日は小雨が降っていましたが、歓喜の雨だと受け止めると実にありがたい天気です。
帰りのフェリーものんびりと1本遅らせて、土産物屋さんでお茶をいただいてきました。
おかみさんは「ここの弁天さんはよく頼みごとを聞いてくれる」と教えてくれました。
武田さんはここに来るまでにすでに4日間、京都周辺で歩きっぱなしになっていて、右ヒザが痛くなっていました。
翌日、武田さんは夢で白ヘビが右足から入ってくるのを見たそうです。起きてみたら、ピタッとヒザの痛みが消えていたというのです。
白ヘビは龍の化身で現われたのでしょうか。やはりご利益がある神社なんですね。
その日は伊吹山登山はあきらめ、また新幹線に乗って名古屋へ戻り、乗換えで長野の松本市に移動します。
松本駅では、2つの出口がそれぞれ「お城口」と「アルプス口」と表記してあります。
シャレてますね〜。
ホテルにさっさとチェックインして、街へ食事に向かうと素敵な女性が何やらチケットを手渡してくれました。
「和民」のお食事サービス券でした。
おかげで、まんまと和民で有機野菜料理と美味い酒を飲んで500円割引してもらっちゃいました。