伊勢への旅・その3

3月6日でミロクの日。実にありがたい。
京都から名古屋へ行き、熱田神宮を参拝して、椿大社に参拝して、二見浦のホテルに泊まる。
ここでもレンタカーが必要になるところを、ミワさんが案内を引き受けてくれた。
去年、吉野大峯の山中で出会ったN氏とは残念ながら会うことができなくなった。
彼は大変なお役目を負っていて、中部・東海・近畿を駆け回っている。
僕は主に北海道で、大地震で犠牲者が出ないように祈っているのだが、彼の場合はさぞかしキツイことだろう。
東海大地震は確実に迫っているし、鳥インフルエンザやら災害も降りかかってくるので、お祈りや行にご多忙なのである。


■3日目 3月6日(金)

朝5:30に起きて、身支度を始めていた。
6時に大音量で館内放送があった。
「先ほどの!警報は!誤作動によるものです!ご安心ください!」
僕は起きていたからイイものの、安眠している人にはたまらんだろうなぁ。
「繰り返します!」
アラララ。
「ザ!アラーム!ワズアミステイク!」
ワワワ。

連泊したアパホテルはなかなか快適だった。
見るとデスクには「真の近現代史観」なる論文集があった。
あの物議をかもした田母神論文とやらが最初に掲載されていて、それをサラッと読んでみた。
実に潔い内容で、あぁこれならマスコミは怒り出すだろうなと容易に想像できるものだった。
これから出張があれば、やっぱりアパホテルにしよう。

今日の天気予報では「雨」。夕方まできっちり降るらしい。
旅の用意が全然間に合わなくて、雨対策が出来ないまま釧路を出発してきたのだ。
それで7日間、雨には当たらずに済めば僕も大したもんなのだが、さすがにそうは行かなかった。
ホテルから京都駅まで歩く内に少し濡れてしまった。
新幹線に乗って名古屋へ向かう。
名古屋でミワさんに会うのだが、車の修理があって引き取りに行く時間の関係で、名古屋駅には間に合わず、熱田神宮で会おうということになった。
名古屋は雨が本降りになっていた。
とてつもなく広〜い名古屋駅で、熱田神宮への地下鉄を探すがサッパリ分からない。
インフォメーション窓口を見つけたが、9時になるまでは開かないようだ。つい、せっかちになってタクシーに乗り込んだ。運転手さんは名古屋の景気凋落ぶりをボヤキまくっていた。

熱田神宮もまたとても大きなお宮だった。
中にお休み所があったので、そこでミワさんを待つことにする。
傘の用意が無く、登山用の合羽を羽織っているだけなので、今日はずぶ濡れ確定だ。
すぐにミワさんと会うことができた。
8年前に東京で開催されたセミナーで出会った数人の仲間の1人だ。
彼女はそれ以来、名古屋から横浜の本部へほぼ毎月、教えを学びに通っているのだ。
僕はそれっきり・・・(^^;)。
彼女の方もA先生にリーディングを受けながら、真剣に人生を歩んでいるので何かと情報交換させてもらっている。
ここ熱田神宮の側に呼ばれて名古屋に住むことになったというリーディングも面白かった。
話に夢中になっている内にすっかり時間が経ってしまった。
肝心の参拝に行かなくては。
ちょうど、拝殿が工事中ということで、本殿の目の前に立つ事ができた。
ラッキー!
ずぶ濡れになりながら、祝詞を読んでご挨拶をした。
すると、ミワさんの袖をひく女性が。
ついさっき、熱田神宮にご縁があるというNさんの話をしていた、その人だ。
偶然の出会いに3人で驚いた。まさに神計らいだ。
熱田神宮には、皇位のしるしである三種の神器のひとつ「草薙剣」が御神体として奉安されている。

古事記』『日本書紀』によると、須佐之男命(スサノオノミコト)が櫛名田比売を助けるために八岐大蛇を退治したとき、その尾から現れたのが草薙剣であると記されています。

→ 竹田恒泰氏のコラム
 ※ とっても面白いので、ゼヒ読んでください!

三種の神器の1つがこの熱田神宮に、そして2つが伊勢神宮に収められているのだ。
数え歌で「ひとふたみ〜よ〜いつむゆななや〜ここのたり〜」があるが、1(ひと)2(ふた)を見て、それから為すべきことを為せ、ということなのだろうか。
気が引き締まる。
 ※ もちろん神器は誰も見ることができないので、神威を感じ取っただけ。
ミワさんに、ついでにこの数え歌の解釈を伝えた。
ひとつ、ふたつ、みっつ、・・・の「つ」を抜いて文章にするのだ。
すると「人蓋見よいつ無に為すやここの戸を」になる。
天の岩戸開きの神事が、次は各個人の心の岩戸を開くことにかかってくるという意味の歌になる。
アニメ「エヴァンゲリオン」で言う所の「ATフィールド」だ。
エヴァンゲリオンは「Evangeline=福音」から来ているらしい。
つくづくエヴァは面白い。

ずぶ濡れになった後は、ミワさんの車で椿大社へ向かう。
傘を差し出してくれた彼女もすっかり濡れてしまって、助手席も汚してしまって申し訳なかった。
国道1号線を通って1時間かからずにすんなり椿大社に着いた。
雨はほとんど上がっている。予報より早く回復したようだ。
昨日は免許取りたてのMちゃんのソロソロ運転でほのぼのだったが、ミワさんの運転は実にシャープだ。

椿大神社・・・伊勢国一の宮猿田彦大本宮
この椿大神社アメリカのワシントン州に分社を持っている。
猿田彦大神は、天孫降臨の際に神々の先導に立ったことから道案内、導き、道開きの神とされる。
手水舎には蛙さんたちが。

 ↑ オーブがたくさん写り込んでいる
猿田彦大神のお使いが蛙なんだそうだ。
拝殿まで上がると、太陽が姿を現した。
今回の旅もまだまだ続くので、どうぞ道案内をよろしくとお願い申し上げた。

椿大神社の近くにオーガニックカフェがあり、そこで美味しいコーヒーをいただいた。
ミワさんには四日市市駅まで送ってもらうことになる。
高速道路に入ると、すぐに渋滞している。
ラジオで道路交通情報を聞くと、先で事故が発生して交通規制されているそうだ。
そこを何とか、猿田彦大神さま〜。
ゆっくり進むと間もなく事故現場にさしかかり、横転した車があった。
お陰様でほとんど時間をロスすることなく、四日市市駅に着いた。
ミワさんには半日以上お付き合いいただいた。感謝感謝!
実は明日、名古屋会場でセミナーがあり、彼女は地区担当として準備の仕事があったのだが、僕のせいでお休みさせてしまった。これまで率先して真面目に取り組んできた彼女のプライドに傷をつけてしまったかもしれない。
「私がやらなきゃ誰がやる!」という言葉があるが、一文字変えれば「私がやらなきゃ誰 か やる」になる。
「頑張る」も「顔晴る」に言い換えて、楽しんでやるのもイイのではないか、とこちらはイイ気なもんだ。

ここからJR快速みえに乗る。
松坂駅の手前で急停車した。
遮断機の故障があったらしい。警報がずっと鳴っているのが聞こえる。
そこを何とか、猿田彦大神さま〜。
3分ほどして復旧し、運転再開となった。
ヤレヤレ。

日もとっぷり暮れて二見浦駅に着いた。
10分ほど歩いて、ホテル二見(ふたみ)にチェックイン。
おや?
「ひとふたみ〜よ〜・・・」の「蓋見」の部分が頭で繰り返されるではないか。
何とも意味ありげだ。

今日は朝の警報誤作動に始まり、事故による交通規制、そして遮断機の故障があった。
蓋を見よということなんだろうか。

昨日、今日で、真実から美和というキーワードをいただいた。
真実は真理と違って、人によって解釈が自由で、いくつかあってもイイのだ。
それぞれの自由が協調して、美しい和を見ることがテーマなのかな。